「目を火傷する」
新構造スケッチ会のための芸術村でのおもてなしは大成功に終わった。
しかし、その裏で私は個人的に体に傷を負ってしまっていたのだった。
なんと目を火傷してしまったのである。
消火のためにバーベキューセットをホースで水洗いしていたときに、耐熱グローブをしていて、目の当たりについた汗を脱ぐおうとしてグローブで汗を拭い、その際グローブについていた熱い炭の1ミリくらいのカケラが目に入ったのである。
入った瞬間、熱い!と思って近くの水道で、蛇口をひっくり返して水を目に噴き上げ、痛い痛いと何分間も水洗いした。
それで目の痛みもひき、一度は落ち着いたのだった。
見た目も何でもない。
しかし、次の日の朝にまた負傷した目が気になり、水道で目をまた洗っていたら、急にまた目が痛み出した。
気がつくと涙が止まらなくなり、目を開けているのが辛くなってきてしまった。
見ると真っ赤に充血している。
そして急遽、塩川病院の眼科へと向かった。
診察の結果は、角膜が傷ついて、浸潤しているとのことだった。
医者からはかなりの痛さでしょう?と言われて、私は首を縦に振った。
そこで、ベッドに仰向けになり、目を生理食塩水で洗浄して軟膏を目に垂らす処置を医者二人にしてもらい、2日後にまた来て今後の治療方針を決めるという話になった。
今回のスケッチ会おもてなしの成功の裏には、私の眼の負傷があり、私の犠牲をもって大成功したのだったと思う。
マイナス事象から始まった今回の芸術村営業滞在は、やはりマイナスの出来事が続く中、成功も叶えているといった具合である。
台風に遭って出発を一日延期し、出発したその日に鍵を忘れ安ホテルに泊まり、次の日風邪をひいて、スケッチ会おもてなし本番の日に目を火傷する、という、そういうマイナス事象の連続であった。
しかし反対に、誕生日を祝っていただいたりお金もたくさん入るという、プラスの大成功もしている状態だ。
9月の営業は、「禍福はあざなえる縄の如し」という諺を真実だと感じる、仕事であった。
さらに悪くならないように、気を引き締めて残りの滞在日と、東京までの帰りの交通を気をつけたいと思う。