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「生きている幸せと苦しみ」

「天地創造」(左/ S100)「消えてゆく世界」(右/ S100)
「天地創造」(左/ S100)「消えてゆく世界」(右/ S100)
作家近影:Yutaka Michael Maria KANMEGAYA
作家近影:Yutaka Michael Maria KANMEGAYA

「生きている幸せと苦しみ」

 

 

生きている。

ただそのことだけが幸せである。

それが、本来、生きること自体の本質である。

そして命を与えてくれた神様と、この世の人間同志の絆に感謝する気持ちを持つ。

これが、幸せであるがゆえの人間的心がけとなる。

 

だが、生きるがゆえに苦しいこともたくさんある。

 

したくてもできない本能的な苦しみ。

求めても手に入らない、願望と現実の間に生じる想像的な苦しみ。

金や物や地位や権力を持っていないがゆえの社会的な苦しみ。

そう言った3つの苦しみを人間は基本的に持っている。

 

この世の嫌な事象を、運命によって強制的に味わわされる苦しみもある。

見たくなくても見てしまい、聴きたくなくても聴いてしまい、嗅ぎたくなくても嗅いでしまい、触りたくなくても触らなきゃならなく、味わいたくなくても味わう羽目に合う、五感の苦しみ。

また、自然の気候と災害に必ず影響を受ける苦しみ。

そして、時の政治の成果と社会的権力に巻き込まれる人間的な苦しみ。

 

こう挙げていくと、この世は苦しみばかりである。

だが、生きているそのこと自体は幸せそのものなのだ。

幸せであるがゆえに、あなたはこの世に神様によって生かされ、あなたも生きているのである。

 

生きていることは幸せ。

だが苦しみもたくさんある。

しかし、苦しいがゆえに、生命本来の生きる幸せは、より幸せに感じられるようになるのである。