新美術館近くの高台公園にて
ESSAY
「新構造展搬入日」
今日は新構造展搬入日でした。
朝10時から夕方4時まで搬入受付業務で、私は一般部門作品係を務めました。
一般作品受付から、会友・準会員・会員・委員・監事・理事・理事長&副理事長・顧問の作品の全てを、番号を割り当てて受け付ける業務のチームでした。
私は主としてがっちり決められた役割もなく、手の空いたところを助ける補佐としての勤めを、今日は全うしました。
また、小品部門の作品受付でも何かわからない事があれば、一般部門との間を繋ぐ連携役もしました。
かれこれ、この搬入の仕事を始めてから毎年勤めて10年目ですかね。
34歳の時からお手伝いしていますので、私ももうベテランです。
今回からは、会員になった私の妻も、小品部門のお手伝いに同行しています。
ところで私たち亀ヶ谷夫妻は、夫婦揃って同じ新構造のメンバーなのです。
私は委員で、妻:森木愛琥は会員です。
私はかれこれ新構造社に24歳の時より20年在籍しています。
早稲田大学卒業とともに会友推薦を頂き、入会しましたから。
妻は、新構造社に入ってとんとん拍子で会員に進み、4年目になります。
まあ、私が、美術界で何も肩書きの無かった妻を支えて、ここまで導いたのですがね。
今朝は妻と8時に家を出て、9時過ぎに国立新美術館搬入口前に着きました。
もう何名かはいらっしゃっていて、外のベンチで涼風に当たりながら時間を過ごしました。
そして9時半に入館して、搬入会場まで行き、まずは受付会場の設営をスタート。
テーブルと椅子を皆で並べます。
そしてポスターや、作業中の印となる様々な紙を壁や床に貼り、準備に勤しみました。
と、いうのも束の間、もう設営している最中の10時前に、私の知り合いの絵本作家:「伊藤まさあき」さんが搬入に来ました。
朝イチでくるなんて、とても気合いの入った友人ですね。
しかも夫婦で搬入され、青森から来ました。
ここ1ヶ月、青森の本屋で個展を開催中だったのに、搬入にわざわざ作品を手持ちして来てくれたのです。
ぜひ、入選して受賞まで勝ち獲って頂きたいものです。
また他にも、受付会場設営中にもう来ている作家が何人もいました。
そんな感じの慌ただしい朝から始まり、理事長挨拶の後、スムーズに作品受付は進みました。
大体の作品は、もう午前中に搬入は済んでしまい、午後から私を含めた神奈川グループが搬入に来ました。
神奈川チームのほとんどの大作を一気に引き受けてくれているのは、アートンという藤沢の大手美術搬送業者です。
今回私は、F200号を受け付けてもらいました。
「本当にデカかったです!」と、搬入業務を終えたアートンさんから感想をもらいました。
搬入の様子を見ていると、私の作品が今回一番サイズが大きかったです。
理事長も目をつけてくれて前向きに褒めてくれました。
実は私は、今年勝負に出たのです!
山梨県芸術村スタートを成功させ、美しい妻との結婚も叶え、今年は飛躍の年で運気がグンと上を向いているのを自覚していました。
そこで、新構造本展でもさらなる飛躍を狙って勝負に出ました。
ぜひ、何かの賞を勝ち獲りたいです。
大きな公的賞をいただけたら大変光栄ですが、こればかりは審査が決めるもの。
容易には行きません。
ただ、このF200号大作を無事描き上げるチャレンジを成功させただけでも、自分の限界に打ち克ったと思っております。
午後の搬入もスムーズに行き、最後の作品の数合わせに入ります。
スタッフみんなで何度も確認しながら受付作品数をカウントし、それも終了。
なかなか現れなかった一般部門の最後の受付予定の方も、搬入終了時刻前に無事いらっしゃいました。
小作品部門で1人作品搬入に現れなかった方はいましたが、その他は全員受け付け、大成功でした。
こうして、16時の定刻通りに搬入受付業務は無事みな終わり、スタッフ一同解散しました。
そして私は足がパンパンに膨らみヨレヨレになって、元気な妻とともに帰途に着いたのでした。
実は妻と帰りに、銀座ウエスト六本木店で軽食を食べてから帰ろうとして、店に着くと、待ち組数が私たちの番で49組目でした。
何時間も待たなくては入れないことがわかり、結局どこの喫茶店にも寄らず、地元のスーパーでウイスキーとアーモンドを買って帰りましたとさ。
めでたし、めでたし。
【俳句】
・秋深し 絵で戦いや 芸術家
・芸術家 秋の昼咲く 華舞台
・海原に 秋暁澄みし 聖母画や
・蒸す場から ほっと息つく 秋気かな
・暗闇の 街に囁やく 秋の暮
・豆菓子で ウイスキー飲る(やる) 秋の宵