湯島ネパール料理店「バイダム」:展示打ち合わせ
ESSAY
「上野アメ横界隈ウォーキング」
今日は湯島のネパール料理屋「バイダム」で、次回展示についての打ち合わせを行なった。
実はこのバイダムで1~3月の3ヶ月間、私が作品を展示できることになったのである。
そのためプロヂューサー的な役割でおられる木村さんと、私を木村さんに紹介しれくれた友人アーティスト・石黒喜子さんとで、ランチ会食しながらの打ち合わせをしたのだった。
石黒さんは少し遅れて来ると連絡があったので、私と木村さんで話はほぼ進んで、石黒さんの来た時にはビールでもう打ち解けて、あとは搬入日を決めるばかりとなっていた。
石黒さんの搬出日が決まった為に、同日時私の作品の搬入飾り付けという話で落ち着き、最後3人で記念撮影して店を後にした。
その後、湯島から上野広小路まで不忍池周辺を写真撮影しながら歩き、上野広小路まで着くとアメ横を散策した。
私は実は、知らない若者たちと一杯呑みたかった。
それで良い店はないかと探していたのである。
しかし小心者の私は店の前までワクワクして来ると、まるで鳩ように逃げるように退いて、なかなか一人で入って行くことができず、結局夕方過ぎてもどこにも入れず、代わりに100均などに行って気持ちを誤魔化したのだった。
自分がおじさんであることを強く意識し過ぎて、知らない若者の輪に単身で入っていくことに躊躇してしまった。
店の前まで来て中を覗くとおじいさんとおばあさんばかりがいて、若者がなかなか呑み屋にいないのも入店を思い留まる原因であった。
やっと若者がいた!と思う店に来ると、席はもう満席で空いていない。
そういうわけで、上野アメ横界隈を歩きずめの半日となってしまった。
バイダムを出てから夕方までアメ横を4周半くらいして、途中松坂屋にも行ってアメ横に戻り、しかもトイレに手袋を忘れたためにもう一回松坂屋に行き、スマホ歩測計を見ると合計10キロ以上も歩いたのだった。
おかげで最近のアメ横の中にある店の地理については、大体もう把握できてしまった。
そんなわけで、家に帰るともう足はパンパンであった。
夕飯を食べるよりも寝て休む方をとり、深井睡眠へとそのまま誘われたのであった。
なんか、私の人生をこの1日と相似形なのかも知れない。
あくせく働いては本当にしたい遊びもできずに、芸術家としてがむしゃらに歩き続けて、気がついたら疲れ果ててこの世の生を終える。
そんな人生なのかも知れないいなあ、とふと思った次第であった。
【俳句】
・冬の暮 若人と酒 呑みたきや
・繁華街 呑み屋探しや 寒き足
・ハイボール 煮ゆるすき焼き 頬張りや
・アメ横や 世界の花の 都(みやこ)かな
・一面に 蓮の葉枯れや 冬の池
・鐘凍る 枯れた蓮池 寺透かし