ESSAY
「季節感が戻る」
やってきましたね、冬が!
北風がちゃんと吹く、きちんと寒い冬の到来を嬉しく思います。
スキー場のある苗場の方では一昨日から激しい降雪があったそうです。
一年を通して暑かった2023年も、12月中盤にきて季節感の狂いがいっぺんリセットされたように思えます。
これは、俳句をやる者には朗報と言えるでしょう。
きちんと季語が機能しますからね。
俳句の世界には、日本四季の表情の豊かさに合わせた季語が何千とあります。
これは四季が2000年来ほぼ変わらぬ気候を維持しているから、その季語が適切に当てはまり、俳句をありありと伝えるのです。
それが、春夏秋冬、暑いまんまでは季語があまり役に立ちません。
でも、四季が年末ギリギリに戻った。
寒くて辛い北風を、私はむしろ楽しく思います。
この先、東南アジアと気候が同じようだと、西暦2000年を超えた日本の俳句はむしろ違う表情に変わっていくでしょうね。
季節の特徴が変われば俳句も変わりますから。
ところで実は、私は今年の夏に【横浜俳話会】の主催する俳句コンテストに初チャレンジし、有名な森清堯先生の特選を一つ、他の先生方の入選を五つ、全部で六つも選を戴きました。
先輩俳人の小川竜胆さんにも、初めて出していきなりそんなに選を取るのが難しいのだと、大変褒めてもらいました。
この結果を受けてとても励みになりましたし、キリスト教俳句など自分だけの俳句をこれからも続けていく自信にも繋がりました。
私が最近から毎日せっせと俳句を詠んでいるのは、そういうわけでもあるです。
【俳句】
・暑き日々 吹き飛ぶ風の 冬将軍
・手悴み(かじかみ) つんざく寒さ 家路急く
・暑いのか 寒いか識らず 袖まくる
・中暑く 外は寒きや 冬都会
・北風の 冷たさ感じ 安堵しや